チームマネージャーコラム3

レポート3
8月25日火曜日
朝は5時に目が覚めた。時差のせいではなくて、そわそわした気持ちからだと思う。昨日チームマネージャー会議に参加してわかったことは、僕が競技に選手を確実に参加させるために必要な情報が得られずに心配していたのは、どの国も同じであったということだった。今朝の会場への輸送バスのスケジュールは、夜中に部屋のドアの下に滑り込ませてあった。会議に間に合わなかったために、44カ国のチームマネージャーの部屋に配ってくれたなんて、決して簡単なことではない。アルゼンチン組織の意気込みが伝わってきた。
昨日奈々枝ちゃんを早く帰したのは正解だった。実は、その後も試合は予定されなかったのだ。29歳以下の女性が9人出場予定だったのだが、実は誕生日の関係で8人となったために、3人ずつのリーグ戦でなく、最初からトーナメントとされていたのだった。最初の一試合で出番が終わっていたのだが、そのことを審判はもちろん、競技会場の誰も教えてくれなかったのであった。でも、困ったような笑顔でみんな親切にはしてくれた。ま、これが手作りの大会とおおらかに行きましょう。


この日は勝文さんがボーリングに出場、皆で応援に行くことにしたのだが、そのために奈々枝ちゃんはテホというアルゼンチン特有の競技出場を取りやめた。しかし、マネージャーとしてきわめて重大なミスを犯してしまった。なんと奈々枝ちゃんのクラスの出場者が3人だったのだ。出場すればメダルがもらえるという状況を逃してしまった。競技という意味では、最下位でメダルなんてと人は思うだろうが、肝臓移植を受け、スポーツを志し、時間と費用をかけてアルゼンチンまできて出場した人にのみ与えられる勲章なのだ。随分ショックを受けて、戸塚さんに心中を打ち明け、奈々枝ちゃんに謝ったが、自分がそうしたのだからとかばってくれた。是非明日以降をがんばってほしい。

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